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ぶ ろ ぐ

娘を支援学校に入れた理由

 

双子の娘の一人が普通の子とちょっと違うなと思ったのは、彼女が1歳半の頃でした。

歩けるようになったもののいつまでもギクシャクした歩き方。言葉も出ているけれど、なんだか活舌が悪い。二卵性とはいえ、もう一人とは明らかに違いました。

思い切って、1歳半検診で相談しました。でも一笑されました。
「心配しすぎですよ」

不安げな私のために月1回の相談を進められました。
ほっとしたものの、不安はぬぐえませんでした。

3歳検診では
「おっとりしているだけだよ。
こんな子は、保育園の先生になったらいいよ。」

4歳
「知的にはボーダーかな。
でも笑顔もかわいいし、かわいがってもらえるよ」。

成長につれ、二人の差はどんどん広がり、娘の発音のひどさも相変わらずなので、
耳の検査もしてもらい、聞こえにくい音域があることも分かりました。

そして、就学前にDrに言われました。
「静かにできるから、邪魔もしないし、普通学級に行きましょう。
でも、あくまでも、刺激を与えるためだけです。
ずっとはいられません。2年生の終わりくらいまでかな?」

いろいろ悩みました。
2年だけでも普通学級に入れてあげたい。
その間の刺激で、思う以上の成長をするかもしれない。
そうしたら、もっと長く普通学級にいられるかもしれない。
淡い期待でした。

一方でぬぐえない不安……
普通学級でやっていけるのか?
勉強ができない娘を先生や友達が受け入れてくれるだろうか?
同じ学校に行く双子のもう一人に影響は出ないだろうか?
母である私が、現実を受け止めて、
娘たちに毎日笑顔をみせることができるのだろうか?

年長になる前から、とにかく、いろいろなところを見学に行きました。
支援学校の先生にこう言われました。
「障がいを持って生まれてきたことは残念ではあるが、
障がい者であればこそ、愛される障がい者になれるよう
一緒に育てていきましょう。」

結局、小学校1年から、支援学校に通いました。
私が働いていたので、近くの学童クラブにも入ることができました。
支援学校では、勉強よりも、日常生活で大切なことを学びました。
学童では、お友達とのかかわりを学び、楽しい時間を過ごしました。
おかげさまで、学童生活は6年生まで続けられました。
娘とスーパーに行くと学童時代のお友達が声をかけてくれました。
娘は学童のお友達に受け入れてもらっていました。

そして、15年以上が過ぎ、
おかげさまで、娘は彼女に会った職場を見つけ、
愛される障がい者へと成長を続けています。
毎日休まず、楽しく通い、
たくさんの先輩たちにかわいがってもらっています。

小学校入学前は、本当に葛藤がありました。
支援学校に入っても、
勉強らしいことは教えてもらえない現実に不満や不安があったり…

でも、娘の人生を考えれば、いまではこれでよかったと思います。

人は、障がいがあるか?ないか?より、愛される人に成長できるかどうか…
娘にそれを教わったような気がしています

息子・41歳

息子が生まれて、41年。
私は、若くして結婚しました。当時、結婚したら、ましてや、子供ができれば、女は家庭に入るのが当たり前の時代でした。
それでも、私は、子供が成長すれば、働きたいと願っていました。
今は、人生のうちで子育て期だけど、いつかはその順番が来ると信じていました。

息子が生まれてからは、想像もしなかった壮絶な日々が始まりました。
昼も夜も、30分ごとになく息子。何年も続きました。
身体は普通なのに、原因はわかりませんでした。病院を転々とし、
一喜一憂しながら、重度の自閉症だとわかったのは、3歳の時でした。
耳は聞こえているけれど、脳のどこかが原因で母の言葉さえ理解できないだろう。
本人も自分の意思を伝えることができない。
絶望的な言葉でした。

夫は仕事でほとんど関わってくれませんでした。
転職も頼んでみましたが、聞いてもらえませんでした。

田舎に住む両親は、息子の障がいが認めることができず
「この子が普通になるまでは帰ってくるな」と言われました。

法律的には、家族はいても、実際の私は孤独でした。
昼間は、まわりの気配を感じてなんとか過ごせるけれど、
暗くなり、物音のしない夜。息子が泣くのを迷惑かけないようになだめる日々。
こんな時に人は子供を殺すのかなぁと何度も思いました。

息子は、本当にゆっくりゆっくりと成長しましたが、
ほんの少しの成長を感じると飛び跳ねたいくらいの喜びを感じました。
でも、病気になっても痛いこともどこが痛いのかも伝えることもできず、
いくら病院を回っても、病名がわからずに死にかけたこともありました。
お医者さんの中には、「ここまで重い障がいを持っているのなら、死ぬのを待ったほうがいいよ」と言われたこともありました。

それでも、息子の人生を、そして、私の人生をあきらめたくないと思いました。
息子は、10歳を過ぎたころから、
気のせいか、私の言葉が少し伝わるようになってきたようでした。

次は弟の言葉を、そして、少しずつ、伝わる言葉が増え、
ほかの人の言葉も伝わるようになりました。

支援学校では、とにかく「痛い」というサインを教えてもらいました。
本人も死にかけたので、必死で覚えたようです。(ヘレン・ケラーのようです)
しばらくは、痛くなくても「痛い」のサインをされて困りましたが、
初めて覚えたサインでした。

私たちは、ただただ、精一杯生きているだけです。

こんな風に紆余曲折しながら、今の私たちがいます。
私は、長い時間をかけて、行政書士の資格を取りました。
介護の資格も取りました。
サポートを受けるだけでなく、サポートする側の知り合いも増え、
いろいろな情報を得ることができました。

法は弱者を救うものではないのかもしれません。
知っている人がうまく使うためのものだということも知りました。

私の人生に「働く」順番が来たか言うとそうでもないですが、
心優しヘルパーさんたちに支えてもらいながら、
私にできること、私にできる仕事をしています。

自分の身を削っての40年余り…
起きている時間がちょっと長かったせいか、本当に年を取ってしまったか、
急速に体力が落ちてきました。

ここ数年、年甲斐もなく頑張りが効いたのは、もしかしたら、天の神様(私はどこの信者でもないですが)がほんの少し夢を見させてくれただけかもしれません。
願わくば、もう少しだけこの夢が覚めませんように…

近い将来、活動や仕事を辞めたら、
最後には両手に手をつなぐ障がい者の息子と娘が残ります。三人四脚です…

結局、私は、死ぬ直前まで、自分のことより、息子と娘のそれからを心配しているのでしうね。

行政書士になった私
 

私には、障がいを持つ子供がいるので、街のちいさな法律家である行政書士の皆さんに少しでも、障がい者やその家族を理解してもらいたくて、たくさんのセミナーをさせていただきました。

そうしたセミナーの時に話したものです。                         これは、行政書士試験に何度も落ちながらも、あきらめなかった私の支えとなった出来事でした。行政書士になれて本当に良かった。
その思いから、皆さんにお話しました。

・・・・・・・・・・・・・・

私が障がい者家族として、必ず、実行していることがあります。          子供たちと同じ……

必ず、一番に障がいをもつ家族がいることを話すことです。
はっとする人もいます。
同情してくれる人もいます。
励ましてくれる人もいます。
それはそれでありがたいけれど、
話したこちらが恐縮したり、辛くなることもあります。 

ある日のことでした。初めて出会ったその人に、
いつものように、障がいのある息子の話をしました。
その人は、近所に障がい者施設があり、
彼らが一生懸命働いていること。
知り合いに障がい者のいる家族がいて、
その子の成長が楽しみなことを話してくれました。

たいした内容ではないのですが
にこにこ笑って話すその横顔に、いつもと違う印象を受けました。
決して、緊張した空気は流れず、日常会話の一つとして、
言葉が流れていました。
全然特別なことじゃないよ……私には、そう聞こえました。
肩の力がほんの少し抜けました。

 その後、その人が行政書士であることを知りました。
行政書士がとてもすばらしい仕事に思えました。
私は、その人と同じ「行政書士」になりたいと思いました。

 私は、行政書士であると同時に、ひとりの障がい者家族です。
こうした思いに溢れた行政書士の先生が
ひとりでも多く増えて下さることを心から願っています。

・・・・・・・・・・・・・・

この研修会の帰り道、駅に向かうところでした。
参加者の一人の方に声をかけられました。若い行政書士さんでした。
 最後の話に感動したこと……
自分もそんな行政書士になって、皆さんに関わっていきたいと話してくれました。気持ちを分かってくれた人がいてよかった。話してよかったと思いました。
 行政書士は、街の小さな法律家です。
たとえば、交番のお巡りさんとか、診療所のお医者さん
こんなイメージでしょうか?ちょっと困ったなぁと思った時に、気楽にドアをノックできる場所です。
すぐに解決できることもあれば、時間がかかることもあります。

他に詳しい専門家がいたら紹介もしてくれます。

法律は、弱者の味方だと思っていたけれど、本当は法律を知っている人がうまく使うためのものでした。 
だからこそ、行政書士さんとお知り合いになってほしいと思っています。          
    

できれば、私が初めて出会った行政書士さんのような方に……

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